ケンジ流 部下の育て方と上司の在り方と接客業と

いかに部下を自分色に染めていくか

50.祝 部下昇進

これを目標に、日々真剣に部下と向き合って一緒に仕事をしてきた。

 

自分のこと以上に、こんなに嬉しいことはない。

 

彼とは一緒に働いて丸5年。

最初は対人恐怖が強く、内気で、人に流されやすく、声も小さく、

営業としてやっていけるのかというレベルだった。

 

根は真面目、容姿も悪くない、

当時店内では若い彼を伸ばすこと以外、数字を上げることが困難だった。

 

まず長所を観察してみた。

地元や大学の友達が非常に多く、よく友達をお客様として契約を取っていた。

本当は素直で明るい性格なのだろう。

真面目でサボらず、言われたことは淡々とこなしていた。

性格も良い。温厚。

 

そして短所。

初めてチャレンジする仕事の覚えが悪く、一度で出来ない。

出来た後でも、自分なりに解釈しての応用が出来ない。

不器用。

 

営業は、様々なお客様と向き合って、ニーズをキャッチし、理解し、臨機応変に、親切丁寧に対応しなければならない。

 

彼は友達が多い点に着目してみた。

 

性格の悪いやつに良い友達が付くだろうか。

友達に慕われてる彼を見て、そうではないと感じた。

 

ひたすら不器用な彼とは、自分が兄貴のように慕われなければついてこないだろう。

仕事だけではなく、プライベートまで真剣に一緒に考えて行動してみよう。

 

そして、厳しく愛情を持って、根気よく指導をし続けた。

 

そうしたら、彼の奥に秘めた才能が芽を出し始めた。

 

負けん気。

 

まさか負けず嫌いだとは思わなかった。

 

そして貪欲に着々と、お客様と話すときも臆することなく自分の提案を通し、契約を重ね始めた。

 

2年後には、店舗ではすでにナンバーワン。

3年後には、営業部内でナンバーワンを取ってしまった笑

これは、当時の彼を知る人間は、誰しも予想しなかったと思う。

 

彼の飛躍は、自然と私の評価にもなった。

 

彼を指導し続け、こんなにも他人が成長し評価を受けることに幸せを感じたことはない。

 

ひとえに、

そもそもの彼のポテンシャルを上手く引き出せただけだと思う。

 

そして来月からは、私と同じ人の上に立つ人間へとなる。

 

ダメな社員と思ったり、周りから言われていても、今回の彼のようなダイヤの原石はどの企業にもいると思う。

 

そこを、輝かせよう。